荒れ野の40年

book-06「荒れ野の40年」
ヴァイツゼッカー大統領演説 全文
岩波ブックレットNO.55  1986
翻訳に際して    永井清彦
ここに訳出したのはドイツ連邦共和国(西ドイツ)のリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領が1985年5月8日、ドイツの敗戦四十周年にあたって連邦議会で行なった演説の全文である。
大統領の演説を注意深く読むと、これら(第二次世界大戦とその前後の問題。さまざまな主張と見解。注・永原)の議論や問題がことごとくといっていいほど取上げられていることに気づく。
さて、1984年7月7日に就任して以来のフォン・ヴァイツゼッカー大統領の評価はきわめて高い。・・・・・・演説後約二か月ほどの間に学校、個人などに配布されたテクストが九十万部、大統領に宛てた感想の手紙が四万通というほどの“ベストセラー”ぶりであった。大半が賛意と感動を語り、新聞の社説も一せいに賞賛した。
1996.45才

最初のページから、こころの高鳴りを感じながら読んだ記憶があります。 ですから、内容については触れないで置きます。しかし、敗戦の日に靖国神社に行くの行かないのと言い、4月28日を(独立?)記念日として祝おうとしている現在の日本と、どのように比較すればよいのでしょうか。

あまりにも広く、深い問題ですので、別項をたてて私の意見をまとめるつもりです。わずか、29ページです。今だからこそ一読してみてください。関連書として

「ヴァイツゼッカー演説の精神 --過去を心に刻むーー」

永井清彦 著  岩波書店 1991

をお勧めします

2013.3.12.記

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