火の鳥 鳳凰編

book-07「火の鳥 鳳凰編」  手塚治虫  朝日ソノラマ

「火の鳥 黎明編」 前書きから
・・・・・・
人間は何万年も、あした生きるためにきょうを生きてきた。あしたへの不安は死への不安であり、夜の恐怖は死後の常闇の世界の恐怖とつながっていた。人間の歴史の、あらゆるときに、生きるためのたたかいがなされ、宗教や思想や文明のあらゆるものが、生きるためのエネルギーにむすびついて進歩した。
・・・・・・
永遠に、未完で終わるものがたり。生きている限り「生命」 「生きること」 を問い続ける覚悟で始められたものがたり。
説明や紹介を試みるとき、むなしさを感じる。一人ひとりが自分のこととして感ずることしかできない、テーマ。

1966.  15才

 そもそも、私が、病気で死線をさまよい、回復というより、なんとか現状にふみとどまり、ただ自分の命を守る努力をしているとき、出会った本である。私のこころの相当深いところで、価値観を決定している。いま、ゆっくりと全体を読み直して、こころの整理をしてみたい。

必要なときに、必要な本に出会った幸せを、感謝するべきであろう。

2013.3.13.記

戻る