新型コロナウイルス(グラフ)

 

感染の推移について(2020年6月)

(A)まず、昨日までの日本の感染状況ですが

しかし、実態を把握するには、累積人数を表すグラフのほうが適していると思われます。

この資料・グラフは、「新型コロナウイルス COVID19」で検索すると出てきます。
日ごとの感染者数の増減は、1日ごとの変動が大きい場合は「傾向」をとらえにくいと思います。累積人数を表すグラフは、「科学のページ・指数関数」の項で触れたように、自然現象を解析する際、必ず現れる現象で、「指数関数」の特徴が顕著に表れています。

(B)グラフの傾向を理解するために、ここで、数学用語、「下に凸」「上に凸」「変曲点」を解説しておきます。
グラフ上で接線を引くとき、
(1)グラフが接線より上にあるのが「下に凸」
(2)グラフが下になるのが「上に凸」
(3)グラフが接戦を横切るのが「変曲点」
と言います。
上のグラフで4月半ばまでが「下に凸」、アクセルがかかった状態です。その後徐々に緩やかになっていくのが「上に凸」で、ブレーキがかかった状態です。平らになれば、感染が止まるのですが、このグラフでは再び「下に凸」の状況に入っています。4月中旬と5月の月末に「変曲点」を迎えています。4月がブレーキが利き始めた時期で、5月末がアクセル状態に入った時期です。

(C)自然科学の分野では、指数関数的なグラフの場合、ブレーキをかけることは困難を極めることが常識です。経済に例をとると、バブルが起きると、経済は指数関数のグラフに沿った動きをします。しかし、バブルがはじけるまえにブレーキをかけて経済危機をくい止めた例は無いのではないのでしょうか。上のグラフで4月にブレーキがかかっていますが、そのために社会はどれだけの犠牲を払ったかは、記憶に残る所です。

(D)ブラジルやインド、フロリダ、カルフォルニアなどは、典型的な 指数関数のカーブを描いていて、対策がまったく効いていない典型で、爆発寸前の状況です。冷酷な表現ですが、人口は「有限」ですから、増加が際限なく上昇するはずはなく、「一定の限界値」で下降の状態に移るのですが、それはカタストロフィーが起こることで、悲惨な現実は避けられません。

(E)他国のことながら、アメリカの多くの都市が半身不随の状態に陥るとすれば、世界の経済的バランスが大きく崩れ、回復には半世紀くらいかかるのではないでしょうか。人口の数割減、GDPの半減くらいが私の予測です。もちろん私は専門家でもなく、予測するためのデータを持っていませんが、そのくらいのことが起こっても不思議ではない、そんな思いです。

(F)ついでながら、地球温暖化も同様の指数関数的なグラフをたどります。はじまりはゆっくりと上昇してゆきますが、いったん上昇が見え始める影響が顕在化し始めると、どのようにしてブレーキをかければよいのでしょうか。自然科学を専攻する者の一人として、いてもたっても居られない状況です。

2020年7月15日 追記

その後、次のように変化しました


曲線の勾配を読み取ることにより、推移が理解しやすいと思います
また、4月に比べて勾配が一層急激になっていることが気になります

最近の感染状況を見ると、相当危機的な状況であると思われるので、注意喚起の意味で、この文章を提示しておきます。
手遅れにならないことを祈ります。(個人では、祈ることしかできない!)

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