数の世界は、自然数、有理数、無理数など科学の発展とともに拡張されていった。新しい数が次々と発見されていった。一方、数を直線上の点に対応させること(数直線)により、直線の図形的な連続性という概念が数の世界の連続性という概念として持ち込まれた。
連続性は解析学の根幹に関わる重要な概念である。
数の世界の連続性を、厳密に理解する必要があった。
また、「数とはなにか」という哲学的?思索でなく、「数とは何であるべきか」という数学的対象としてのあるべき姿の探求という、現代数学的立脚点を明確にした。
・・・すこし、難しい話になった・・・
むかし、信州大学(旧制松本高校)の学生寮(思誠寮)で用を足そうとしたとき、目の前の柱に「数とは何か、何であるべきか」と刻まれていた。若者が理解の困難なテーマに真摯に向き合っている姿があった。数学に限らず、答えのある問題を解いて満足している昨今とは、隔世の感がある。
2013.5.11 記
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