イギリスに正七角形のコインがあると聞いたのはいつのことだろう。
たぶん学生時代か、そのあとだろう。68才になって、初めての出会いがあった。 大学で数学を専攻していた関係で、正七角形の作図はできるのだろうか。そういう疑問が自然に湧いてくる。ちょうど同じ時期に、4年生の先輩が、正17角形の作図に取り組んでいた。数学的に正17角形が作図できることを証明して(卒業研究?)、実際に描いてみるという課題であったように思われる。 小学生くらいだと、正3角形・正方形・正6角形・正8角形くらいはやすやすと描けると思う。少し勉強すると、正5角形が描けるようになる。最初に躓くのが正7角形だ。 数学的な理屈では、n次方程式 Xn=1 のn個の解を複素平面上(注:1)にプロットして結ぶと、正n角形ができる、定規とコンパスで作図するとすると、その解が有理数(分数・整数を含む)と平方数で表されることが十分条件となる。 例えば、X³=1 の解は X=1、(-1+√3i)/2, (-1-√3i)/2 (i は虚数単位)だから 簡単のため XY-平面で表現すれば、(1,0)(-1/2、√3/2)(-1/2、-√3/2)の3点を結べば、正3角形になる。 では、X7=1 の解は求められるのか、が問題となるが、一般的に解の公式はなく、 論文には N=2^(2^(n-1))+1 (n=1,2,3,4,5)(下記:注:2参照) n=1 のとき N=3 である。 (注:1)直交座標系で、横軸に実数、縦軸に虚数を目盛ることにより、複素数を”視覚化”した座標系。複素数の四則演算とその結果が幾何学的に表現されるので、・・・おもしろい。 2019.12.1. 記 |