そのうちに 2021.6.

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2021.6.25. 宮内庁長官の発言

①宮内庁長官の発言について、ひとこと。

②天皇は憲法の規定で、自身の意思を発現することを禁じられている。
私がその立場なら、拷問を受ける苦しみである。どのような意思であろうと、発信すること自体が「犯罪」となるからである。

③そのような状況下での、宮内庁長官の発言である。これ以上のない極限の「忖度」である。
過去の歴史では、天皇の側近たちが、または当時の権力者たちが「立場を利用して」天皇の権力を利用した。その繰り返しが「日本の歴史」であった。それを避けるため「象徴」という地位と憲法の規定がつくられた。
宮内庁長官にしてみれば「見るに見かねた」、自身ですべての避難を背負うことを覚悟した発言であろう。それに対して周囲の反応が、あまりにも「軽い」と思う。

④宮内庁長官の「個人的な発言」として処理するしか、対処方法は無い。そうでなければ、多くの人を傷つけることになるから。
責任ある立場の人たちは、冷静に、白紙に立ち戻って、自身の判断を振り返る必要があるのではないだろうか。「立場上」で発言している人があまりにも多すぎる。与党も野党も、マスコミも、関心のある人もない人も、「立場」の連続で今日まで来たのではないか。目先の判断が多すぎる。

⑤振り返った結論がどうであれ、国民は、前進できると思う。「個人的な発言」で済ませてはいけない。

⑥先の戦争を思い起こすと、誰も振り返ることが出来なかった。天皇の一言が、やっと終わらせることが出来た。正確に言うと天皇の一言を利用して、終戦を迎えることが出来た。日本は「そういう国」から、成長していない。私の感想である。

2021.6.25. 新規ワクチン接種 ワクチン接種作戦・顛末へ統合

 

2021.6.24. 鬱・鬱・鬱

①ストレスを抱えている方が多いと聞きます。私の成功例を、ご参考までに。

「いやだなーーー」から、「困ったなーーー」に変換する。

③「いやだな」という思いは、相手に対する感情的な表現で、自身で解決することは難しいし、好悪の問題だから、他者に相談することもできない。一方「困ったな」という思いは、技術的な問題に転嫁できるので、相談することができる。答えが出なくても、「困っちゃったーーー」で済む。

④教師をやっていると、生徒の中に「いやなやつ」はいないわけではない。でも、そのままだと、仕事にならない。「困ったやつ」は感じ方によっては、「かわいいやつ」という見方もあり、同僚にも相談しやすい。記者会見でも、「顔を見るのも、いやな記者」はいるもので、「いやだ」と言ったらわがままと言われる。「困った記者」といえば、みんなで相談して対処できる。反撃する方法も、無いわけではない。

⑤まあ、こんなアドバイスで解決できるなら簡単。「お前は甘いよ」と言われかねない。でも、一回やってみる価値はありますよ。寝言だと思って聞いてください。

2021.6.24. 職域接種① 

①またまた、やってくれましたね。というのが感想です。

②ファイザーで言えば、我々が知っているのは、65歳以上の接種分は6月末までに確保しているということ。それも、日本に到着しているという保証はない。高齢者が順調に進んでいるので、64歳以下に対象を広げているが、高齢者の2回目を確保して、まだ余裕があるというのだろうか。

③モデルナは大量に在庫があるのかと思っていたら、職域接種の申し込みが多く、急遽、職場接種の受付を中止。
どさくさに紛れて大手町の大規模接種会場も新規の接種は中止。この会場は、新規を受け付けても、2回目を打てない、(4週間後には閉鎖予定)。
そもそも何人分の在庫があるのか。5000万人分を確保しているというが、11月(9月?)までの納入の契約に過ぎない。今は6月ですよ!!!

④しかも、その責任を別の言い訳でごまかそうとしている。
言い訳Ⅰ 配送の手段がパンクしそうだ。(日本の流通がそんなに貧弱とは思えない。しかも、多いのは都市部だけのはず。事実なら、計画不足。)
言い訳Ⅱ 必要量以上の量の予約をしている自治体・職域がある。(自治体が綿密に計画しているのに、横やりを入れ、必要量の計画が出来なくなっている。自治体の計画人数から、横取りして、その人数も明らかにしていない。)

⑤政府の「行き当たりばったり」で「口先ばかり」の政策を、マスコミは、正しく批判して欲しい。

横取りして ・・・自治体は当初国から「丸投げ」されて、5月以降、市民の接種計画・会場の手配・医療従事者の手配・接種券の配布計画など、膨大で複雑な計画を綿密に立てていた。そこで、突然、大規模接種が始まり、高齢者の一部が流れた。その人数を自治体はつかめない。そこに、職種接種。市民の何人がそれに参加するか、知る由もない。一方、接種券の配布を急がされ、批判を受ける。「やってられないよ・・・・」

追記 6/27 ・・・自治体は市民全体の接種計画を立てている。そこに大規模接種や職域接種の計画が割り込んだ。すると、その両方の申し込みが重なる。もともと国民の人数分のワクチンしか確保していない。だから、台湾やインドネシアへの供与も可能であった。自治体と国の役割分担がなされていないので、計画上でのワクチン数は不足するのは目に見えている。見えていなかったのは河野さんだけ。職域接種は住所がバラバラだから、自治体での接種人数を調整できない。結果、職域接種を中断せざるを得なくなった。このあたりが真相?

2021.6.24. 家父長制

①先日、夫婦別姓の問題について、最高裁が現状を追認する判決を出した。このことについて、まったく異なる立場から、私見を述べておきたい。
政府・自民党の中に、「家」の概念を重視する人々が強い力を持っている。「国」の構成単位として、「家」または「家族」ととらえ、「家長」の「氏・姓」を名乗ることが「当然」であると考えているようだ。そのことと、政府が目玉としているデジタル庁・マイナンバーとの関係を指摘しておきたい。

②デジタル化を実施するとき、その構成単位を「個人」におくか、「家族」ととらえるかによって、システムの構築が大きく異なる。
昨年の「定額給付」の時、当初、自治体は、家族単位で申請・給付を行う従来通りの方法で計画を立てていた。多くの役所の仕事は戸籍によって整理されているので、「世帯主」に家族分の給付をするのが最も効率的である。ところが、政府がマイナンバーによる給付申請を言い出したため、混乱が起こったのである。二重給付を避けるため、二つのシステムの「照合」が必要になったのだ。

③デジタル化の場合、構成単位は個人であり、個人の関連が家族であり、法人との関連が雇用関係であり、金融である。そうなれば、結婚は二人の関連性を登録すればよいだけで、出産は新しい個人の登録と両親との関連性の登録だけである。ワクチンの接種も個人の年齢・医療データから引き出せるし、就学・転居・扶養関係なども効率的に処理できる。逆に、「家族」「世帯主」「長男」「跡継ぎ」などの概念が不要なものになる。初めに述べた結婚による「氏・姓」の変更など、むしろマイナスの要素になる。

④以上のような、考え方の違いが社会のあちこちで表面化し、混乱を起こしているように思われる。「保守」を自任する人たちは、「国体」を守るためには何が大切なのかを考える時期になっていることを自覚すべきである。

2021.6.18. 集団接種その4  ワクチン接種作戦・顛末へ統合

2021.6.17. 集団接種その3  ワクチン接種作戦・顛末へ統合

2021.6.10. 集団接種その2  ワクチン接種作戦・顛末へ統合

2021.6.6. 集団接種その1  ワクチン接種作戦・顛末へ統合

 

2021.6.4. 覚悟

①分科会の尾身会長の発言について、「覚悟」を感じた。

②尾身会長の発言には、コロナ対策を検討する分科会のまとめ役としての、「今」発言しておく責任があるという覚悟が伝わってくる。それに反して、菅総理の発言のなんと「空疎」なことか。政治家と自認している人たちは、いまこそ、信じるところを責任をもって発言するときであろう。政治は決断である。判断を誤ることもあるだろうし、何も判断しなくても「事無き」結果になるときもある。しかし、国の存亡を問われるときに、責任ある発言が出来なくては、政治家失格である。
尾身会長の発言を聞いていると、信念と責任の自覚が、ひしひしと伝わってくる。それに比べて、政府関係者の発言は、「官僚の原稿」を繰り返すばかりである。信念も覚悟も感じられない。国民は、両者の発言を通して、意思を固めるときであろう。

③私は、学生の頃(70年安保)の時代であったが、過去の歴史を振り返って、「発言すべき時に発言できる人間」になろうと決意した。そのような時代が現実に訪れようとは夢にも思わなかった。詳細は「東京君が代裁判」を読んでいただきたい。ナチスへの反省からの「ニーメラーの詩」、太平洋戦争に突入するときの「非国民」という言論の封殺、歴史を学ぶというのは、民主主義というのは、自由に信念を発言できることである。

2021.6.3. ボランティア

①東京オリンピックのボランティア参加者、8万人のうち1万人が辞退しているという。

②予想外に・・・。皆さんはどう思うでしょうか。多いと思う人は、「やっぱり」不安になるし、参加する意義を考えてしまうのではないかと推測している。少ないと思う人は、辞退していない人たちの今後の動向が不安である。一方で、「オリンピック」の看板を隠して「国際大会」の名のもとに、極秘のバイトを募集しているとか。ボランティアに登録している人は複雑な気持ちでいるらしい。

③一方で、「リモート救護所」の設置が報道されている。当初1万人の医師が必要とされていたのだが、現在、何人手配できているのだろうか。熱中症くらいならそれでも対処できるとは思うが、コロナ感染の場合、一刻も早い判断が求められる。迷惑なのは、看護師さんと患者。現場の人たち。

④ワクチン接種は、「言うことを聞いてくれる」大企業や大学、商工会議所などに丸投げしている。大規模接種所では、予約のキャンセルが増加し、思うような目標人数を達成出来ないでいる。自治体に配った集計システムは全く機能していない。重い腰を上げた感がある政府だが、「実効性」まで思いが至らないのが実情のようです。

⑤太平洋戦争の直前の日本政府の動静になぞらえる人も出るほど、私なぞは、ナチスの裁判で「私は国家の指示に忠実だった。もっとも優秀な公務員であった」と言ったアイヒマンを思い出す。「言われたことを実行している」だけでは、政治家としては「失格」である。次の選挙で、頑張りましょう。

⑥諮問委員会は、オリンピックの中止を求めることに「あきらめ」気分が漂っているが、最後まであきらめないでほしい。

2021.6.1. 大坂なおみさん

①もちろん、大坂さんのことは知る由もない。もと教員としての経験から、数点指摘しておきたい。

②親切心から、慰めたりアドバイスすることは、あまり効果はない。このような悩みを持つ人は大概「理解力に富む人」が多く、どうすればよいかを「考え尽くしている」場合が多い。「でも、解決できない」。慰めてくれる人の心を思いやって、さらに自分を追い込むこともある。アドバイスする人は、自己の体験から、困難を乗り越えてきた自信がある。そのことが当人を苦しめる。

③私の理解では、釈迦にしろキリストにしろ、弱い立場の人たちの気持ちをひたすら「聞く立場」に徹し、決して「助けよう」とする能動的な行為は控えている。弱い立場で、どうしようもないことを認め、苦しみを共にするところから、解決への道を探るしかない。繰り返すが、どうすれば解決できるかは本人自身が一番理解している。それが出来ないから悩んでいるのである。

④私はよく「勝者の論理」ということを考える。オリンピック選手や政治家、ともすると「教師」などは、世間的には「勝者」であることが多い。困難に出会ってそれを乗り越えた人が多い。でも、乗り越えられなくて悩んでいる人に対して、どうすれば良いか、そのことを肝に銘じておくことが肝要である。

⑤ともに悩むことのできる人が、彼女のそばにいることを祈る。そういえば、「沈黙」という小説があったっけ。

 

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