そのうちに 2023.1.

最近、もの忘れが激しく、そのうちに記事にしようと温めていると、なんとなく・・・

そのうちに、まとめて、OPINION のページに入れますが・・・

というわけで、そのうちに、そのうちにと言って、毎日が・・・

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2023.1.30.② 教育支援

①世間とは異なる視点で、ひとこと。

②例えば、都立高校の入試で英語のスピーキングテストが話題になっている。ここで高得点を得るにはどんな方法が考えられるだろうか。親が英語を話せる、英会話の学校に通う、外国人と会話の機会を作る、などなど様々な方法がある。基本的に中学校で習得できる範囲内でのスピーキングだとは思うが、1点を争うのが入試と言うもの、やればやるほど有利になる。結果は家庭の経済力に依存してくることは明らかである。

③同じことが、塾でも予備校でも生じている。優秀な講師は高い給料を得られるのは経済の常識。当然授業料は高額になる。夏休みの講習も、涼しい高原で合宿の企画、虫取りやキャンプのおまけつきと言うものもある。教育費は掛ければ掛けるほど有利になる。

④生徒も学校と塾の二刀流。両方の課題をこなせるわけはないから、どちらかを選ばなければならない。学校は友人とクラブ活動の時間、塾で勉強すればよい。

⑤子育てで、1人・2人・3人と子供の数が増えても、衣食住にかかる費用は2倍・3倍にはならない。しかし、教育費は・・・。結局、1人か2人を十分な環境で育てようということになる。1人と2人でも相当な差が生じる。

⑥ここで国や都が経済援助ということで、5000円や1万円を配っても、浮いた分は習い事にでも、ということになる。言い方は悪いが、「焼け石に水」もしくは「穴の開いたバケツに水を注ぐ」ようなもの、では、どうするか。みんなが納得する方法を考えないと解決はできない。

2023.1.30. バックカントリー

①バックカントリーでの事故が相次いでいる。無謀極まりない行為で、言葉にならない。

②むかし、夕暮れのスキー場で最後のひと滑り。最後尾の一人がコースを曲がり切れず、新雪に頭から突っ込んだ。目撃者もなく、夜の捜索は難航し、発見は翌朝だった。窒息死であった。毎日何千人もの人々が滑っているゲレンデでの事故であった。私は大晦日のテレビのテロップでこのことを知った。

③バックカントリーでは、1メートルの積雪でも転ぶと立ち上がるのは大変である。山スキーでも困難なのにスノーボードでストックもなく姿勢を戻すことは想像もつかない。雪崩が原因のように報道されているが、そうとは思えない。むしろ、スノーボードで立ち入ったため、雪崩を誘発した可能性の方が高い。

④現代は装備が進化したので、雪の中で身動きが取れなくても、雪中にもぐればマイナス5度程度でしのげるから、数日間は生きのびることはできる。しかし、一般のスキーヤーがそれだけの装備をしているとは思えない。まして、その知識を持たないし地形の把握もできていないと思う。

⑤誤解のないように補足しておくと、バックカントリーは「山スキー」と呼ばれるジャンルであって、普通のスキー板では入れないし、ましてやスノーボードでは入れない。スノーボードはせいぜい氷河や雪渓の上でのスポーツである。私も指導者としてバックカントリーで活動した経験があるが、多くの人数で交代しながらルートを切り開き、雪崩を回避する知識がなければ、遭難と紙一重の環境であった。
林間をカッコよく滑り降りる映像の裏には周到なバックアップ体制が必要なのである。

⑥補足しておくと、遭難救助は困難を極める。

2023.1.26. レオパルト2

①ドイツとポーランドの立ち位置を少し。

②19世紀、ポーランドはドイツ・ロシア・オーストリアにより分割統治されていた。第一次世界大戦終了でやっと「独立」したが、それも20年ほど続いただけであった。

③1939年ナチスドイツの侵攻で再び国土を失なった。その後、ロシアの反転攻勢でポーランドは戦場になり、ロシアの裏切りもあって、ワルシャワの人口の90%を失うという犠牲を払った。

④ナチスドイツの敗戦後、ポーランドは東ドイツとともにソヴィエト連邦の一員となり45年間を過ごした。1989年のソヴィエト連邦の崩壊とともに、民主国家としての独立を果たした。以後40年余り、NATOへの加盟を果たし、現在に至っている。

⑤レオパルト2の供与をめぐって、ドイツが慎重な理由は、ナチスが第2次世界大戦の火ぶたを切ったことで「同じ失敗を繰り返さない」ことによる。少なくとも周辺諸国の要望によってレオパルト2の供与を決定した状況が必要であった。ポーランドが積極的な理由は、ロシアと国境線を接していて、40年前まではロシアの「統治下」ともいえる状況であったためである。同じ状況はバルト3国でも同じであり、ウクライナの一部は戦前までポーランドの一部であったことにもよる。

⑥ヨーロッパでは戦いが起こるごとに国境線が移動し、住民は避難と移転が繰り返されてきた。「同じことを繰り返したくない」という思いが根底にある。ここ百数十年の歴史の経過を理解しないと「思い違い」をしかねない。まして、四方を海で囲まれ、(沖縄以外に)占領された経験を持たない日本は、より広い理解が必要であろう。

2023.1.22. 教育費助成

①子育て・教育関連の助成金の話題が目に付くこの頃だが、ボタンの掛け違えのように思えて仕方ない。改めて原点に立ち戻って、原因と対策を考えてみたい。

②半世紀前の話をしても「時代が違う」と一蹴されそうだが、当時大学進学率も20%くらいだったように思う。友人の多くが高卒で就職した。国公立大学の授業料が月額1000円だったこともあり、貧しい家庭の友人も多くいた。「苦学生」という言葉が現実であったが、苦労しながらも勉強したいという目的を持った学生が多かった。奨学金を受けるのは「至難のわざ」で家庭の経済状況と学習成績の条件が厳しかった。でも、受給年数の2倍の期間の公務?につけば返済義務は解消した。

③当時、塾は習い事が多く学習補助は「まれ」であったし予備校は都市圏でわずかであった。家庭教師はよほどの裕福な家庭で、苦学生を助けるアルバイト、のような逆の意味合いもあった。偏差値も手計算の時代であったから、参考資料であり、どんでん返しが常であった。

④さて、半世紀すぎて、今の時代が果たして良い時代になったと言えるだろうか。

⑤予備校は大学入試に特化した知識と技術を訓練する。「共通一次試験」は何度も名前を変えながら、公私の大学への進学の条件となり、そこで高得点を取るための技術が中高生の当面の目標となった。その得点により、受験生は精密に振り分けられる。

⑥子育てで最もお金がかかるのは教育だという。塾・予備校・授業料だという。費用をかければかけるほど効果があるとすれば、高収入の家庭の子が断然有利で、2人3人と子供が増えればどんどん不利になる。その不公平を助成金で調整できるだろうか。

⑦どう考えても、間違った方向に進んでいるような気がする。その速度も加速して、崩壊寸前。

2023.1.20.③ 新規感染者数

①毎日発表される新型コロナの新規感染者数ですが、前週の同じ曜日との比較で・・・報道されるが・・・。

②休日と休日明けが極端に減ることを考えると、年末年始で同じ条件で比較できる日はわずか。その比率は前週の6掛け、60%で安定している。この調子でいくと2週で3分の1。4週で8分の1になる。それを念頭に数値を見ると、感染の動向が予測できる。(増加の時は、1.4倍で、2週で2倍。)(ルート⒉=1.414)

③報道関係者の再考を期待する。

2023.1.20.② 超過勤務

①教員の勤務状況の報告で、超過勤務時間が月90時間ほどであったいう。いろいろな分析がなされていると思うが、別の視点から。(過労の基準は80時間)

②一般企業であれば、新しい仕事を企画するとき必要な労働時間を算定して、その分の人の手当てをするのが当たり前である。
逆の例だが(昔の話)、コンピュータ関係の大企業で外部との電話機を個人1台とするか6から7人で1台にするかの削減提案で、ストップウォッチで効率性を計測して、1人1台としたという話を聞いた。当時、私が勤めていた都立高校では外部への電話は事務室までいかなければならなかった。携帯電話の無い時代だが、教員の信用も無かったのですね。そんなことも管理できなかった「管理職」も。

③教育現場では、新しい仕事(企画・報告書など)は教育委員会からの依頼が多い。校内の仕事は分け合ってしているので校内でやりくりできる。しかし、上から降ってくる仕事は無頓着でおかまいなし。かてて加えて、前任者の仕事を取り下げないから、仕事は「積もる一方」。

④笑い話のようだが、新任校長が「1時間の授業には1時間の準備を」という訓示をした。一般教員は週16時間くらい授業を持っているから、それだけで32時間。週の勤務時間は40時間であるから、残りは8時間。担任業務や学校運営に費やす時間は全くない。

⑤コロナでオンライン授業や自宅学習の教材などが必要とされ、教室の消毒まで教員の仕事になっているから、90時間の超過勤務は当然。この時間数は2人分以上の勤務時間。一般企業なら当然増員するし、不要不急の仕事は課さない。

⑥私生活を犠牲にしても働く教師が賛美されるときがあるが、今はそんな時代ではない。教育という理想にあこがれて教師になった人たちの努力で今があるが、競争率が2倍を切る事態に陥っていることを考える時である。「でもしか」と言われたわれわれの時代でも40倍はあった。

追記:今日の報道によれば、東京都は教員資格の有無にかかわらず都の教員採用試験の受験を認めるという。教員免許を持たない合格者は2年以内に免許を取得したのち採用されるとのこと。「焼け石に水」の対策だと思われる。超過勤務を解消し教育の自由を保証すれば、希望者はいくらでもいる。私自身も、卒業式に起立しなかったことを理由に60歳で退職を余儀なくされた。同じ理由で学校に関わる式典はオフリミット。そのような職場環境なのです。

追記:大分県では、教員採用試験の応募者が「定員割れ」したそうだ。1/20に「ここまできたか」を書いたが、なにもかも、つぎはなに、いやだいやだ。

2023.1.20. ここまできたか

①岡山県備前市で、家族全員がマイナンバーカードを作ることを条件に「給食費」「保育費」を無料にするという。

②おおもとは、国が地方交付税の算定基準にマイナンバーカードの普及率を考慮することにある。
(一昨年だったか、ワクチンの接種率促進で地方交付税を持ち出したことがあったが、どこが地方自治だ。)

③ここまで来たか、と言うのが感想である。こんな国には住みたくないが、出ていくわけにもいかないので、国の行政を糺す努力をするしかない。

④このような働きを「権力」という。政治には権力がつきものだが、使い方次第。なんの論議も説明もなく、増税のみを決定する乱暴な「権力の横行」を・・・・

⑤無力感にくじけてはいけない。お正月から・・・。

2023.1.17.② 山口百恵さん

①学生時代、下宿を訪れた友人があまりの殺風景な部屋にあきれて、「押し」の山口百恵さんの14歳の時のポスターを貼っていった。小さな「花が咲いた」という、当時流行っていた歌のように私の部屋は、少し明るくなった。

②しばらく眺めていると、不思議なことに、どこにいても「私を見つめている」ように見える。カメラ目線で写真を撮ると、2次元平面になったとき全方向に目線がいく。なるほど、ファン心理とはこういうものかと合点した。

③ヒトがコミュニケーションの力を発揮できるようになったには、「白目」の働きが大きいという。野生では目線の向きが分かると「スキ」を突かれる危険性が増大する。「白目」が見えなければどちらを見ているか分からない。襲われる危険性が減少する。目線が分かれば表情が豊かになり、「目がものを言う」ということもある。日本人がサングラスを嫌う現象もこのあたりに理由があると思う。クレヨンしんちゃんの登場人物に「白目」が無いのも興味深い。
これと比較して、欧米人がマスクを嫌う理由が解明されれば興味深いのだが。

④3Dの技術が進歩して、表情が立体的になったときどうなるのであろうか。顔認証の技術では、この辺りはどう処理しているのであろうか。最近、ゼレンスキー大統領の合成映像が話題になったが、「目の表情」はどうだったのであろうか。興味は尽きない。

2023.1.17. 新型コロナ・3周年

①新型コロナが日本で発見されてから3年になるという。そろそろ、「そのうちに」ではなく、まとめの時期になったかなと思っている。

②それにしても「2類か5類か」どっちつかずで困ったもの。1類から5類に分類している感染法の基準があいまいであるための混乱であると思う。既知の感染症を「必要な対応」の大きさに応じて分類しているため、未知の感染症が出現した時「対応の基準」がわからない。だから「2類相当」となった。しかし、2類でもない5類でもない。

③よく「お役所仕事」という言葉が使われる。ルール内で決められたことしか受け付けない。「前例がない」が決まり文句。これでは未知の感染症に立ち向かえるわけがない。

④類わけ以外でも、ワクチンや医療機関の手配など、問題点はどうやらこのあたりにありそうだ。

⑤政府は緊急時の指示命令系統を整備することを理由に、憲法に「緊急事態条項」を組み込むことに懸命である。これで良いのか。大きな疑問を感じる。

2023.1.15.② ガーシー議員

①ニュース番組に時々ガーシー議員の発言が放送される。話題の人だからどのような意見を持っているのか、興味を持ってはいるのだが、何を言いたいのかよくわからない。まあ、私に対しての話しかけでもないし、「きりとられて」いる映像だから、どうでも良いのだが。

②気になったのは別の事である。そもそも人は何かを理解して欲しくて発言する。そういうものだと思っていた。彼は「誰に対して」「どんな思いを」伝えたいのか、少なくとも私に対してではないようだ。発信先はネットユーザーだと思うし、参議院選挙に当選したのだから、支持者は何かを受け取ったのであろう。

③SNSなどでの誹謗中傷が絶えず、なにかあると「炎上」する現象が起こるが、なぜであろうか。ひとつの要因として「発信先」がウヤムヤで「発信理由」に同調するという動機はあるが、目的や結果は特にない。反応を期待しないから根拠が無くても責任は感じない。だから相手のことに無頓着で、裁判になってあわてて「ごめんなさい」。では済まされないのだが。

④なんだか、私が今、書いているこの欄に似ている。まあ、ひとさまの迷惑にはならないように気をつけている。そして、信じていることを書くように努めている。

追記:SNSなどの通信機能は本来「人と人との関係」を深める働きをする。直接会わなくても、消息を伝えあえる。コロナの時代には有効な手段と思う。それが「不平不満をまき散らす」道具として使われて、人間関係を破壊している。
年賀状という媒体も、少なくとも年に1回は友人の顔を思い浮かべながら関係を復活させる「良い機会」と思っているが、一括配信で済ませる人もいるようで・・・。

2023.1.15. 地球食

①先日、宇宙飛行士の選考試験の特集を聞いていたら、月から「地球食」を見てみたいという発言があった。とっさに、どのような現象なのか想像がつかなかった。宇宙飛行士を志す人の発想力を感じた。

②具体的には、太陽ー地球ー月の順に並ぶ場合と思われる。地球から月や太陽を見る時「ほぼ同じ大きさに見える」こと、月に比べて地球は何倍も大きいから、太陽と月の間を地球が通り過ぎるには相当な時間がかかるだろう。月面では、地球の影に入ってしばらくは真っ暗になり、ずいぶん寒いだろうなと想像する。地球では「月食」が起こっている時間であるから、結構長い。

③太陽ー月ー地球の順であると、地球では「日食」であるから、月の「影」が地球上を筋状に異動すると思うが、肉眼で見れるかどうか少々疑問になる。

④日食や月食はめったにない現象であるが、地球上で観測できる現象だから、見たいと思えば現場に「行ける」。地球食も同じ回数が起こるが、その「時」に現地にいることを想像すると、どんなに大変なことかと思う。

⑤新年から、楽しませていただいた。

2023.1.7. 「先週より」

①コロナの感染者数が毎日発表されるが、「先週より・・・」と機械的に報道されることが多い。今日など「先週より8000人多い」というが、1週間前は大晦日。だいたい、休日とその翌日は極端に減少する。12月31日と1月7日では比較の対象にならない。

②言葉尻をとらえてどうこう言う気もないし資格もない。しかし、報道がコロナの感染状況を国民に知らせることにより、安心なり警戒なりの判断の材料を伝達することが大きな使命であるとすると、これではマズイのではないか。週平均などを報じたり、先週が休日明けであったと補足している局の努力も見られるが、一般的に配慮がたりない。

③防衛費の問題でも、GDP?の2%と政府は言うがヨーロッパ各国は国土の面積が小さく人口も少ない。EUという組織を作って共同防衛体制をしている。(国同士が平等となるように調整している)。しかも隣国と地続きで国境を争ってきたこともある。歴史を見ても、民族ごとの独立性が強く求められ、日本とは地政学的に全く異なる環境である。そのような状況をすべて捨象して「2%」にこだわることは政府の「まやかし」である。その点を指摘しなければならないのは、まず野党、つぎにマスコミ。

④半世紀前、交通事故の死者数が10000人を超えることが続き、時の総理大臣が本腰?を入れた。その結果、現在3000人程度まで減少している。道路整備・医療技術・自動車の改良など様々な分野の努力の結果であろう。それでも50年かかった。コロナで毎日400人以上の人が亡くなっている状況に麻痺してはいないか。
追記:1/9の報道で、コロナの死者が6万人を超えたそうです。

⑤なにかというと「補助金・支援・手当」と「カネ」で片づけようとする政府に、「チエ」の無さを感じる。

⑥正月から愚痴になってしまった。明日から心を入れ替えて・・・。

2023.1.6. 「新しい戦前」タモリ

①タモリさんが徹子さんとの会話の中で「新しい戦前」という言葉を使ったことが評判になっている。現在の日本を表現するには、(数学的表現では)「必要にして十分」。私ごときが解説するのはおこがましい。

②では、「今までの戦前」はいつごろと認識しているかというと、私は大正初めから昭和初期と思う。このHPで当時の上高地の状況を見ていると、そんな気がしてくる。いわゆる「大正デモクラシー」の時代である。

③明治期に欧米列強に追いつくための大変革を経て、自由主義・民主主義の思想を受け入れる「余裕」が出てきた時代である。
焼岳の噴火でできた大正池を利用した、霞沢発電所・釜トンネル・帝国ホテル・登山ブームなどなど。当時の心意気が伝わってくる。重機の無かった時代、当時の松本電鉄の上高地線が開通したのもこのころ。貧しいながらも「文化」を希求した時代であったと思う。

④戦争ですべてを失って、「戦後」を乗り越えるため昭和の時代は夢中で働いた。1964年のオリンピックの時代の話をすると、まさに隔世の感がある。その後の半世紀を考えるとき、大正期のそれと比較してみる価値があるのではないか。大正から昭和の初期の日本の躍進が、戦争に向かう道をたどり、破滅へと突入することになる。「新しい戦前」という言葉が強烈な意味を持ってくる。

⑤「歴史は繰り返す」といい、「過ちは繰り返しません」という。歴史を「まなびたい」と思う。

2023.1.5. コ・ロ・ナ

①出典が明らかになったので、再掲しておきます。

②イラストレーターのタナカサダユキさん

「しばらくは 離れて暮らす コとロとナ つぎ逢ふ時は 君といふ字に」

日経コラム・春秋尾2020.2.13. (石井さん提供)

③コロナが蔓延し始めた、もっとも恐怖を感じていた時期です。ほかには

「氷雨降る 一日おこもり マスク縫ふ ウイルス猛威の 世界の隅で」(小知和弘子)
「長嶋茂雄(ながしま)さんと 握手したから 洗はない なつかしきかな 泡を立てつつ」(唐木よし子)
「新コロナ 感染者担当の ミッションを 『赤紙』と呼ぶ 医療従事者」(木村泰崇)

④この時の思いを、将来に役立ててほしいものですね。まだ終わってはいないのですが。

2023.1.4. 無用の用

①前回「無用の長物」で趣旨が散乱して、失礼しました。

②例えば自衛隊。平時であれば正に「無用の用」。戦車もミサイルも、なんの役にも立たない。戦争が勃発すれば、なくてはならないもの。もちろん平時における災害救助などへの出動は、「必要の極み」。どんなに国家予算を傾けても、国民は増税に反対しないだろう。程度の問題はあるが・・・。軍備の拡充は国民の意思のようには思えない。この二つを使い分けて国民をごまかそうとしている、そのように思えてならない。

③戦争が勃発した時、国はどのように撃退しようとしているのか、説明が全くない。ミサイルが飛んでくるような話はよく聞くが、日本全土をせん滅できるようなミサイルは核兵器以外にはない。核ミサイルを確実に撃墜する技術はあるのであろうか。原子力発電所を狙う通常兵器を撃墜する施設とは何だろうか。放射能に汚染された島国を占領して、なんの役に立つのか。
日本は島国だから戦車などを用いた上陸作戦は難しい。沖縄で懲りたはずだ。艦砲射撃を繰り返して、反撃意欲を失わせるくらいであろう。

④結論は、「世界は戦争のできない時代」に入ったということ。これからの争いの下は、金融・経済・資源・情報の時代であり、領土を奪い合う時代は終わったということ。そして、これらは話し合いで解決するしか方法がない。ミサイルや戦車は「時代遅れ」である。

⑤最後に、もし日本が他国から侵略される脅威が「あるとすれば」、「あなただったら、どのように日本を攻めますか?」と聞いてみたい。私には策がない?。全くない訳でもないが・・・。

⑥なお、自衛隊を改編して昔懐かしい「サンダーバード」をつくるのが、私の夢。世界中から感謝されますよ。

2023.1.2.② 国葬

①正月から、すみません、忘れそうなので。

②岸田さんは「規定にない」と言う。だから閣議決定は有効だという。この論理は明らかに間違っている。すべての事の「きまり」を規定にさだめることはできないからである。時代によって変化することもある。だから政府に委ねられているのである。しかし、「好き勝手」にやってよいというものではない。

③閣議決定が有効なのは、大多数の国民が賛同する事案に限られる。大多数が反対ならば事案としての資格がない。

④大多数の賛成が得られないなら、国民の意見を聞かなければいけない。少なくとも国会の判断を仰がなければならない。

⑤国会で70%の支持を得られても、30%は反対。51%の支持では49%が反対。これを民主主義とは言わない。「話し合い」が必要。(安倍さんは「三人のうち一人が反対するだけで、憲法を変えられない。」と言った。彼の感情に流されたときの暴言には困ったものだ。)

⑥ついでに言っておけば、イギリスのEU離脱やアメリカの大統領選のように国民の判断が「真っ二つ」になるような決定は国を亡ぼす。せめて70%以上に評価が定まるまでは、行ってはいけない。岸田さんはこの判断を誤り、悪いことに、まだそのことに気づいていない。それが問題なのである。

2023.1.2. 無用の長物

①年末のTV番組で、久々にこの言葉に出会った。「無用の用」という言葉もある。具体的な例を考えたが、しっくりしたものが見当たらない。広辞苑ではどうなっているのであろうか。

②そんなことを考えているうちに、現代社会は「無用」を排除する方向で進んでいるのではないか。それを進化または進歩と思っているのではないか。最近、私自身の傾向として「文化の進歩」について思いを馳せることが多く、私自身どうしたものかとも思う今日この頃。

③最初に思ったのが新型ウイルス。世界中で、何千万の感染者のなかで変異が起こり、たまたま生き延びたウイルスが感染し広まることで変異種が誕生する。そうやって絶滅をまぬかれている。このような状況も生物学的に「進化」と呼んでいいのだろうか。最近の進化論では進化とはこのような淘汰ではなく、指向性のある変化を進化とする考え方が主流であるそうだ。

④変異のうち生物的もしくは社会的に「有用」なものは、受け入れられ遺伝子が継続する。「超有用な才能」はいわゆる天才であるが無事に成長することが難しいことが多い。幼いころに苦労した天才は多いだろう。社会から淘汰されかねない場合もある。

⑤「無用の用」は人でも物でも「無用」として扱うことを諫めた言葉ではないかと思うに至った。自然や社会の価値観に合わないからと排除していては、大きな状況の変化に対応する能力が「総計として」弱まっていく。大きく話は飛躍するが、ウクライナの幸運は、ロシアからの危機に対応できる人材が政権内で実力を発揮できる状況にあったことである。思わず、今の日本を考えてしまう。

⑥多様性ということが強調される時代だが、日本には「無用の用」という形で多様性を大切にしていたのではないか。「所払い(江戸払い)」「遠島」などと「獄門・打ち首」とを使い分けていたように思う。私のように、スマフォに適応できない人間の生き残る道を確保できる世の中であってほしい。マイナンバーカードに象徴される画一性は、最小限に抑える配慮が必要である。

⑦初夢でした。

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