そのうちに 2023.12.

最近、もの忘れが激しく、そのうちに記事にしようと温めていると、なんとなく・・・

そのうちに、まとめて、OPINION のページに入れますが・・・

というわけで、そのうちに、そのうちにと言って、毎日が・・・

・・・2021年4月分 5月分 6月分 7月分 8月分 9月分

・・・・・・・10月分 11月分   12月分

・・・2022年1月分 2月分 3月分 4月分 5月分  6月分  

・・・・・・・ 月分 9月分  10月分    11月分 12月分

・・・2023年1月分  2月分  3月分  4月分  5月分  6月分   

・・・・・・・7月分 8月分 9月分   10月分  1Ⅰ月分 はこちら

 

目次(日付順) 目次(テーマ別・順次作成中)

 

2023.12.30. 生成AI

①Forbes  JAPAN に次のようなコメントが引用されていた。生成AIの利用者に、圧倒的に男性が多いという記事の中での引用。以前、この欄で触れた(2021.10.15.)一太郎の自動翻訳機能についてのコメントと同じものなので紹介しておきます。

②「また、もうひとつ、ある女性が挙げた至極もっともな理由があった。「AIを働かせるためには、AIと同じように考え、AIが望むようにプロンプトを出さなければならない。それは疲れる」と作家でアーティストのキャサリン・フィッツパトリックは述べている。」以上、引用。

③「使いこなす」ということは、体の一部と言えるぐらい「身につける」ことが必要。コンピュータが理解しやすい言葉で話しかければ効率よく期待する返事が得られる。教師をやっていても生徒に理解できる身近な言葉で話しかければ、互いの意思を通じ合わせることができる。教師が自分の土俵に止まり話し掛けているうちは生徒との溝は埋まらない。

④しかし、それはきっかけであって、そうすれば万事うまくいくというものではない。幼児語からの脱却が必要となる。言語の成長が人間そのものの「成長」だから。一方で、ITの現場ではそんな悠長なことは言っていられないであろう。競争の中で「人間の感性?」ともいえるものが失われる(成長しない)可能性がある。

⑤生成AIも学習機能を持っているらしいから、人間特有の「ニュアンス」を理解できるようになるかもしれないが。今使っているワードプロセッサでもなかなか思うような変換が行われないときがしばしばである。私の文章表現がどのように変化していくか、自分自身が実験台にあるようだ。使えば使うほど「機会寄り」になっているのかもしれない。反省。

⑥鉄腕アトムが「お前だな、悪人は」と言ったセリフが記憶に残っている。顔認証による善人と悪人の判断である。手塚治虫がそこまで考えていたか疑問だが、現代社会はその直前まできている。町中を歩く人々から悪人を抽出して、警官が尾行する(それをするのもAI?)時代が来るかもしれない。
国会に持ち込んだら・・・さみしい初夢。

2023.12.26. 多様性

①生物多様性が叫ばれる時代。大きな環境の変化が起こったときに、それまで目立たなかった遺伝子が適応することによって種の継続を確保することが出来る。単調な生態系は環境の変化に弱い。「有限の生態学」でご紹介したことでもある。しかし・・・。

②クリスマスの報道番組を見ていると、SNSの影響で大混雑を起こしている状況が取り上げられている。ある店のケーキが「映える」となると行列ができ、似たような店が日本中にできる。ラーメン店も同様だった。しかし材料費の高騰で利益率の低い店の閉店が相次いでいる。自然界の法則が成り立っているようにも見える。小手先の工夫で乗り切れれば良いのだが、本質的な変化、例えば「食糧危機」など「何とかなるだろう」という風潮があるが、必要不可欠の資源は数パーセントの変化が致命的になる。

③私の山歩きも、北アルプスに始まって南アルプス・上越・東北地方と人の混雑を避けて活動してきた。単独で山中のテントを張って、風の音を聞き星空を眺めた。多様性を地で持って実践していたと思う。最近のアウトドア志向は都会の生活を山岳地帯に持ち込むことで「つかの間の」自然体験をしているように見える。趣味の多様性ではなくむしろ画一性の方向に走っているようにも思われる。

④年をとって(昔から?)思うのは、文化の進む方向性が「これで良いのか」ということ。ここ数十年の社会変化を見ていると、近・現代の惰性で突っ走っているように思えてならない。アトランティスはともかく、マヤ文明の衰退・エジプト、近くはロシア・アメリカなど危なっかしい国が増えてきている。AIの発明が引き金にならなければよいかと危惧している。

⑤「余命」を感じるようななると、人間はこのように変わるものかと、しみじみ思う年の暮れ。

2023.12.25. 小選挙区制

①裏金問題で検察庁が頑張っているが、自民党はなにをしているか。なにをしようとしていないか。なにからのがれようとしているのか。根本的な原因として「小選挙区制」を考えてみたい。

②中選挙区から小選挙区へ移行した理由のうち、国民との「ふれあい」のような理由があったようにも思う。「聞く耳」を持つためにが地域密着の人間関係が必要だという論理だったと思う。しかし国会議員は「国政」を考えるべき立場にあり、地方の行政は自治体に任せることが本来の考え方であったはずである。結論:中選挙区の完全比例代表制。政党は政治家を育てることに集中すればよい。

③小選挙区制の弊害は、個人票を「買収」できる可能性がうまれ、その誘惑が生ずる。国会議員による地方議員の持つ票の取り込みや宗教団体の組織票、企業の利権と引き換えに労組の懐柔など、方法はいくらでもある。裏金に見合った票数が成果として得られるだろう。大金はいらない。競り合った相手より1票多くとれば良いのだから。

④民意を実現することが政治だと思う。民主主義の根底に「多数決主義」があるが、少数意見も大切にするのも民主主義ではないのだろうか。イギリスのEU脱退やトランプ大統領の選出を見ると、拮抗している民意が単純多数決で一方に偏ることの危険性が心配である。他人事でなく我が国の「憲法改正」も賛否が拮抗している。日本の軍事力がなし崩しに決定されていく不安がある。大きな石が転がり始めている。

⑤今日は、ここまで。

2023.12.24. マイナンバーカード

①マイナンバーカードが普及しない理由で主なものはマスコミが取り上げているので、そうでない理由を考えてみた。

②当初の売り言葉に、「住民票がコンビニで・・・」「転居手続きが・・・」などがあった。でも、住民票が必要になるのはどんな場合だろうか。転居は私も11回したが、一般的にそうたくさん転居する人はいないだろう。そこで健康保険証だが、私自身63歳までは「医者いらず」の状態で保険証を使った覚えがない。

③現在、週に1回程度の通院が必要になっているし、月1回の保険証の確認があるがなんの不都合も覚えたことがない。通院時に診察券を持って行けばとりあえず診療を受けることが出来る。保険証を忘れても何とかなる。マイナンバーカードを忘れたら、認証できないだろうから診察はできないだろう。

④要は、何が便利になるかということで、河野さんの言葉にはほとんど説得力がない。一方で、さまざまのトラブルが発生して医療機関の足を引っ張っているのが現状。

⑤一方で、例えばクレジットカードなどは毎日何度も使うし、現金を持ち歩く手間もない。記録は完全に残るから、トラブルも防げる。欠点は「手数料」がかかることで2~5%という、消費税の上乗せくらいの出費があるが人件費などとの「相殺」もあり、国民に受け入れられている。マイナンバーカードにはそれがない。

⑥便利が良いものを作れば、あっという間に普及するだろう。電車の切符などまさに良い例だと思う。明治に「硬券」から始まって「自動発券機」「改札」「自動改札」「プリペイドカード」から「スマフォ」まで進化した。今頃「硬券」などと言うと説明が必要になる。

⑦要は、マイナンバーカードには便利性も必要性もないということだ。今のままでは。

2023.12.23. 教育勅語

①「朕想うに我が皇祖皇宗国を樹こと・・・」で始まる教育勅語。唱和を間違えてぶん殴られた生徒、あまた。首になった教員、数知れず。戦時中の常識。

②そのようなものを学習資料として採用しようとした広島教委。弁解に、「教育勅語を再評価すべきとは考えていないが、その中に評価してもよい部分があったという事実を知っておくことは大切だ」。この弁解、通用しますか?徹頭徹尾再評価できないような文章は、ありえない。ほんの数行・数文字に着目すれば正しいこともありうる。

③この論理は太平洋戦争の時、「西欧の植民地支配から東南アジアを解放する」と言って戦争を始めた日本をかばう言い訳、現代でも擁護する人がいる。「よものうみ みなはらから(兄弟?同胞)とおもうよに、・・・」、明治天皇の御歌とか。平和そうな歌だが、戦争の道具として大いに利用された。

④政治家の発言の弁解に、「発言から切り取られた、一部にすぎない」というのがあるが、広島教委の理屈はその逆。都合によってどうにでも使える逃げ口上。

⑤ちなみに、国旗国歌法案のきっかけとなったのは広島県の高校の校長の自死である。県教委と教職員の板挟みを苦にしてのことと聞いた。同じ広島教委が「教育勅語」で話題になっている。「はだしのゲン」を図書館から引き揚げさせたり。平和教育の教材から外したりしているのも、広島教委である。

⑥教育後進県というレッテルを張りたいが、多くの広島県人は「一部の人たちを切り取らないで」と言いそうである。本当に「切り取ってしまえば」話は早いのだが。最近、発言が過激になって、切り取られないかと反省している。

2023.12.22. 堀井学さん

①政治資金パーティーができそうにないからか、堀井学さんが一つの事務所を閉鎖し、職員二人を解雇するという。

②それくらいの額がキックバックされていたのかと驚くと同時に、その正直さにあきれた。

③開いた口が塞がらない。以上。

2023.12.22. 萩生田さん

①この欄でこのようなことを書くのは「遺憾」ですが、我慢できないので失礼。

②今日、自民党の会合で、萩生田さんが辞任する挨拶で立ち上がるとき、「拍手」が湧き、「今後一兵卒として…」の言葉に笑いが起こる。

③やりきれない思いを持つのは私だけだろうか。

④この思いをどのような言葉で表せばよいのか、言葉が思い浮かばない。これが「政権与党」なのか。

2023.12.21. リクルート事件

①リクルート事件の当時、私は仕事に夢中で正確な記憶に自信がありません。今回の事件で復習しながら学習しているありさまです。30年を振り返って「なるほど」の感がしています。

②政治資金規正法については、抜け穴だらけで「上手に作ったものだ」と感動しました。当時の政治家がどんなに悪賢かったのか野党が指摘出来なかったのか、私も含めて国民が投票で態度を示せなかったのか。今度はどうなるでしょうか。30年後には私は100才を越えています?

③同じリクルートの反省に基づいて、「小選挙区制」が導入されたそうです。今から思えばこの制度が「買収」たそうですくしたのではないかと思います。選挙区が小さくなって定員が1名であれば「わずかの買収票」でトップ当選できるのではないでしょうか。競り合っている候補者にしてみれば1000票くらい買収できれば大きく有利な立場となります。労働組合の票もそうですが、統一教会のような組織票は大きな力になるでしょう。

④国会議員は「国」の政治を担当するものであり、地域の「営利代表」ではないはずです。参議院も「各県の営利代表」と化しているところに、1県1代表を求め、1票の格差が生まれているのです。地方の代表という視点が、選挙制度や贈収賄の根源となっています。

⑤リクルート事件は自民党にとっては「千載一遇」のチャンスであったようです。そして、リクルート事件にかこつけて政治資金規正法や小選挙区制を導入した「したたかさ」にあきれる思いであり、彼らがいま、次の対策を立てていると思うと、あと30年は生きていたい気持ちがしてきます。長生きしましょう。

⑥それにしても、マスコミが「次の悪だくみ」を指摘できないとすると日本の未来に暗雲が立ち込めることになります。高見の見物をしている時ではないと思います。

2023.12.20. 同じ穴のムジナ

①明確な意味を知らなかった、聞いたことがある程度だったので、イイ勉強になった。「自民党の中で、各派閥は同じ穴のムジナ」と使えば正しい使い方。

②この話題が出たときに、「馬糞(まぐそ)の川流れ」という表現に出会ったが、リクルート?だったかの時に使われた表現だったそうだ。今の自民党を表現するにはもってこいではないかと、期待をこめて注視している。

③このような昔ながらの表現は、品がないので避けられる傾向にあるが、昔の人の正鵠を射る表現として大切にしたい。

④以前、この欄で取り上げた、「のろまの三寸」など、ことば遺産として、どなたか書物にまとめて後世に残して欲しいと思う。

追記 : 東京新聞がCMで、「河童の川流れ」という言葉を遊び心で用いて関心を引こうとしているが、意図が通じているか心配。「誤解を抱く」人がいそうな気配がする。

2023.12.14. 和賀村

①岩手県和賀村と言ってその存在を知る人はほとんどいない。私のHPで「村長ありき」で紹介しているが、岩波新書「自分たちで生命を守った村」で知られているが、今日のTVで、西和賀村の「わがや」という食堂が取り上げられ、懐かしい気持ちで視聴した。

②東北の豪雪地帯で、医療の空白地帯ともいえる村で「幼児死亡率0」を達成したことで有名で、老人医療費の無料化で国会にも招かれ証人尋問も受けた。写真集の編集者が「こんな幸せな村があってよいものか」と言わせたほど、「村政」のお手本となる村であった。

③昭和の時代、若者は盛岡に出かけ、飲酒運転の事故が絶えなかった村が、今は盛岡から1時間もかけて「行列のできる食堂」を切り盛りしている食堂のレポートであった。現在の岩手県の状況は知らないが、困難を乗り越え、食堂「わがや」を14年も続けている「おばあちゃんたち」の姿がTVの映像を通して生き生きと描かれていて、つかの間の清涼感を感じた。

④教員時代、修学旅行で訪れた岩手の思い出とともに、今なお変わらぬ県人魂の「面目躍如」たるものを感じた次第である。

2023.12.14. 内閣支持率

①内閣支持率が17%との報道があった

②内閣支持率には関心があるので、かねてから注視していたが毎回6~10%は「何があっても自由民主党」という信仰に近い支持があり、その意味で、アンケートとして意味をもたない。

③これを差し引くと支持率はいよいよひとケタになった。

④それはともかく、「他党よりよさそうだから」がもっとも多い支持理由のパーセンテージを占めていることが哀しい。

⑤ある意味で、絶望的。

⑥追記 : 「何があっても自由民主党」という人が、4%まで下がったようです。(12/18)

2023.12.10. $7.0000.0000

①為替相場が1円動くと、7億円の損得がでる。日本経済が立ち直って1ドルが100円に変われば350億円が動く。一般人は「他人事」と思うしかない。

②ドルを円に交換しようとすると、1ドルにつき1円の手数料がかかる。この額になると特別料金が適用されるとは思うが。

③日本の銀行口座に入金しようとすると、所得税はどうなるのかしら?住民税は?

④お年玉をあげる時、桁を間違えないようにしないと。・・・余計な心配。

⑤しばらく楽しめそうですね。気楽に話題にできるところが、「すごい」。

2023.12.8. 授業料無料化

①ブレーキとアクセルを踏み間違えたとしか言いようがない。お金という「絆創膏」を貼っておけば「そのうち治るだろう」という貧しい発想と思う。

②まず、無料化された授業料はどうなるか。塾や予備校・習い事に回されることは間違いない。生活費に充てる家庭があるとすれば、本当に生活に苦しんでいる家庭だと思う。東京大学の学生の家庭収入の平均が、他の大学の平均と比べて高いことは以前から言われていることである。原因は、現在の入試制度が時間と環境を整えれば整えるほど有利になる構造になっていることにある。

③ならば、公教育を充実させることが必要となるが、半世紀前から1クラス40人学級を改善しようとしない。予備校などはマンツーマンもしくは少人数教育を宣伝材料にしているのに。さらに教員には生活指導・クラブ指導・学校経営までの重荷を課している。おまけに、教育委員会が次から次へと調査や報告、研究授業などの要求がある。経営者であれば労働時間を過剰に超える労働を課せば、労働効率は下がる一方になることは自明の理。

④予算にしても、私立なら効果的な指導に対して「授業料の値上げ」という方法もあるが、公立校は生徒数に見合った予算しかつかず、新しい試みは難しい。関西の私立高校では、教科担当が年間授業計画を立てて認められれば、必要な予算をつけていた。30年以上前の話である。

⑤私の関わっている「東京・君が代訴訟」でも、校長と異なる意見を持つ教員を「処分」する体制にある。(そもそも、職員会議には議決権がない。賛否を聞く挙手そのものが禁止されている、)これでは人が集まるはずがない。(半世紀前、社会科教師の採用は1000倍を超える競争率があった、現在はよく知らないが中学で2~3倍という)

⑥だんだん「愚痴」になるので、今日はこの辺で。
他人の愚痴を聞くのは最悪。でも、生徒の愚痴を聞けるようになったら一人前。そう思う。

2023.12.8. 12月8日

①太平洋戦争が始まった、真珠湾攻撃の日である。しかし、朝から「大谷さん」のニュースで持ちきりで、「日本は平和だなー」と思えるが、続いてパー券のニュース。イスラエルとハマスの殺し合いを報道しながら、ウクライナ侵略はどこへ行ったやら。一つひとつ解決していかなければならないが、とにかく忙しい時代になったものだ。

②私の思いは、戦争には「どちらが正義か」という考えは成立しない。双方ともが正義とは言えないとしたら、双方が悪いことになる。つまり、戦争に至るまでの双方の努力が足りなかったということ。責任は双方にある。
イスラエルとガザの死者数を比較して「人道」をかざして批判することは間違いのように思う。1000年を超える争いがあり、話し合いはしているのであろうが?まだ、答えを見出してはいない。

③日本の場合、3月10日・8月6・9・15日・12月8日はそれこそ「戦争を考える日」とでも指定して、平和を考えることを忘れないようにすることが大切だと思う。最近は3月10日が3月11日の前日であるため「影が薄い状況」である。

2023.12.2. 日本みやげ

①ニュース番組で、外国人観光客がお土産を買うシーンが報道されていた。陶器の皿を手に、窯元や作者・絵付けの知識とともにデザインされている鳥の名前(和名)や伝説などの質問が次々と発せられて関心の深さを感じた。文化を持ち帰ろうという意識すら感じ取れるひとこまであった。それとともに昔友人から聞いた話を思い出した。

②海外、特に欧米では「切手収集」が盛んである。アメリカ・イギリス・フランス・ドイツなどで全世界を網羅したカタログが、発行されていることを考えても、盛んなさまが想像される。なぜか。欧米では「家族同士の付き合いが一般的」だという。お年寄りから子供まで、写真集や思い出の品を囲んで話に花を咲かせる機会が多いという。そういう場では切手のコレクションは話題にこと欠かない。子供なりに楽しめるし、入手の苦労は大人同士、お年寄りは昔を懐かしむことができる。

③先ほどのお土産も、日本旅行の思い出とともに「家族の交流」の際に話題になることだろう。日本でも同じような場面もあるが、同好の士が見せ合う(自慢しあう)場面の方が一般的で「家族同士」の付き合いはあまり想像されない。文化の違いと言えばそうなのだが、異文化の交じり合う欧米のコミュニケーションの必要性とその解決の工夫をあらためて感じた。

④私の趣味である「切手収集」でも、同好の人たちとの付き合いはあるが、「家族で」というケースは少ない。最近は日本でも「専門家」と呼べるほどに切手収集にのめり込む人が出てきたが、「趣味」というものの伝統がなかなか育たないようである。

2023.11.19. 山で転ばぬように

①むかし、アウトドアクラブの顧問をしていた時、新入部員の生徒が「下りが苦手なんです。どうしたらよいでしょう」と聞かれ。「ピアノを弾くとき、1~2小節先を見るでしょう。2~3歩先を見ながら下ると良いよ」と答えた。ふもとについて、納得しているようだった。

②山岳部で下山するとき、「コースタイムの半分で下るのは、常識」「三分の一にするには「技」が要る」と言われている。実際にははた迷惑だからスピードを緩めるように言うが、結構なスピードで降りていく。山に慣れると、ゆっくり歩くのはつかれのもと。特に下りはリズムよく降りるもが最適。出来るようになるには「訓練」が必要だが。

③私の最盛期の時、石を蹴飛ばして落とした時、先回りして石の落下をくい止めることができた。つまり、数歩先を見越して下り、浮石を落としたり自身が転びそうになった時、十分対処する準備をしていたことにばる。これも、40才を過ぎたとき転倒して、あとわずかの行程を油汗を流しながら下った反省で、以降、慎んでいる。

④今年の山岳事故で、なんでもないところで滑落したり、誰もが危険を感じるところで滑落したり、状況が想像できないケースが頻発しているように思われる。「危険」と表示されているところでは、緊張して「三点確保」を励行するから、そうそう事故は起こるものではない。

⑤私の想像にしか過ぎないが、ストックが事故を招いているのではないかと思う。山を始めたころ、「両手は必ずフリーにしておく」ことを厳しく教えられた。写真を写すようになって、三脚を手に持つようになったが、滑落の危険のある場所では必ず「背中に刺す」ようにしている。(③の事故の時も背中に刺していたのだが)以前、木道のスリップの危険のある下りで、両手にストックを持って歩いている一行に出会った。危険性を注意したら、注意の仕方が悪かったのか、えらい顰蹙を買った覚えがある。

2023.11.2. 目を合わせる

①野生動物に遭遇した時、「目を合わせないで」というが、そうなのか?

②ヒトがコミュニケーションの能力を得たのは、「白目」の存在だと聞いたことがある。白目が見えることにより相手がどこを向いているかがわかる。目線の方向で意思の表現ができるようになるという。野生動物は視線の方向を悟られないようにできている。目を逸らしたことが「隙あり」となって、襲われる。

③逆に、以前この欄にも書いたが、カメラ目線で写した写真はどの方向から見ても「自分を見ている」ようにみえる。アイドルの写真を部屋に飾ると、「いつも見つめられている」効果がある。

④しかし、目線を合わせると「恐怖感」や「攻撃性」などの感情を伝えることになる。犬好き・猫好きなど動物の好きな人は、初めてでも親和性のある表情(目つき・動作)が出来るのではないか。ムツゴロウがライオンと戯れている映像があるが、友達のような表情だと感じた。

⑤クマに出会ってそのような態度をとれる人は少ないだろうが、恐怖から、こちらから「喧嘩を売っている」ような現象となっているのではないか。せめて人間同士はにこやかな表情ですごしたい。余計なことだが、戦禍にある中東の人たちよりも、ホワイトハウスに集まる反戦デモの人たちの方が「険しい表情」をしているように見える。これでは仲良くなれない。

 

戻る