そのうちに 2025.1.

最近、もの忘れが激しく、そのうちに記事にしようと温めていると、なんとなく・・・

そのうちに、まとめて、OPINION のページに入れますが・・・

というわけで、そのうちに、そのうちにと言って、毎日が・・・

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目次(日付順) 目次(テーマ別・順次作成中)

 

2025.1.30. 男系男子

①政府の視点が余りにもずれているので、我慢できず「ひとこと」。

②国連の女性差別撤廃委員会が日本の天皇の「男系男子」について平等勧告をした。私自身は女性天皇を否定するものではないし、政府側の主張も理解できる部分もある。しかし対応が情けない。

③まず、日本政府の立場としてこの制度が必ずしも「性差別」ではないことを論理的に主張すべきであって、その説明ができないなら国会での論争も多寡が知れていることになる。世界に通用するくらいの論理展開を繰り広げるべきである。民主主義を標榜するなら、まず話し合いで理解を求めること。その姿勢すらない。

④さらに最悪なのは、国連への拠出金から、同委員会への配分を減額することを主張していること。日本国民として恥ずかしい行いだと思う。昨今のトランプ流に倣ったようで、わがまま坊やのようで情けない。

⑤私が関係している、東京「君が代」裁判でも東京都の「10.23通達」に対して、ユネスコから是正勧告を受けているが日本政府の姿勢は「知らんぷり」。正式な日本語訳すら作ろうとしない。さらに、「東京都の通達」だから関係ないと逃げている。

⑥都合の悪いことは「見てみない振り」を決め込んで時が経つのを待っている姿勢。これが積み重なって現代まで後継天皇についての判断を先延ばしにしている。情けない。

⑦何よりも天皇家の人たちに「失礼」ではないかと思う。

2025.1.23. アメリカン・ファースト

①高市さんが、「だったら、私もジャパニーズ・ファースト」というようなニュアンスの発言をしたことが報じられた。言葉尻を取りあげて、とやかく言うつもりは無いが「翻訳」に関連してひとこと述べておきたい。

②「アメリカン・ファースト」と言えば、他国は「チャイニーズ・セカンド」であり、「ジャパニーズ・サード」ということ。折しもイチローさんがアメリカの野球殿堂入りを果たしたが表現としては、「殿堂入りした名プレイヤーのひとりに選ばれた」ということ。

③トランプさんの発言は、他の国に対する「リスペクト」が無い。アメリカという大国のリーダーとしての資格がないと思う。そのことを理解して対応しないと危険だと思う。

④同時に、ニュースを聞いていると孫さんの発言が気になる。英語でのスピーチであり、私は英語を十分に理解できなかったし、日本語のテロップが適切だったのかわからないが、リップサービスにしても、どうかと思う。

⑤英語でのインタビューを日本語に翻訳する時、若者だと(スラングもあるのだろうが)会話調の軽い表現が目立つ。一方大学教授などの地位の在る人の発言は、言葉に「重み」をもたせて翻訳している。

⑥一般的に言葉を他国語に翻訳すると、1.5倍くらいの長さになるという。そのためシェイクスピアの舞台を正確に日本語訳して舞台に乗せるとすると「早口言葉」になる。木下順二が「日本語の舞台」ができるような「翻訳」を試みたことが知られている。
映画の字幕スーパーは「読み取り時間」の制約から文字数が、吹き換えは映像に合わせるために「母音の数」が制約される。

⑦しみじみ、「英語と取り組んでおくべきだった」と思う今日この頃である。

2025.1.21. 障碍者への補償

①聴覚障害のある子供が交通事故で死亡した。保障を求める裁判で、地裁は健常者の85%の判決を出したが、高裁で100%(健常者と同じ)の保証を認めた。司法としては、初めての判例で、最高裁が認めれば画期的な判決になるという。

②判決の内容を聞いていると、障害の程度や学業の成果などを評価しているようだが、それでいいのかという疑問が残った。障害の有無や程度を裁量することも必要だが、障碍者が健常者と同じように働ける場や環境を作るのが社会の責任。保障に差をつけるのは社会の無責任の結果なのではないか。

③もちろん、人にはそれぞれの「能力」がある。100%の能力の程度は、皆、異なる。自分自身の能力を十分に発揮できる社会こそ目指すべき社会ではないのか。保障に差をつけるのは間違っている。

④そんなことを考えていると、司法の在り方に思いが至った。裁判官は法律と判例に基づいて判断することが求められる。判決で補償額を決める時「相場」を参考にするほか無い。司法の限界のようにも思われる。理念で判決は書けない。

⑤そんな中、先日の最高裁の「優生保護法」に関する判断が画期的である。「公序良俗」を理由に行政の遅れを指摘した。(判決を読んでいないので、思い違いがあったら指摘して下さい)法律には「公序良俗」という言葉は無い。しかし、国民誰もが同意する価値観を法と同等に取り上げたことに、驚いた。

⑥社会の変化の激しい昨今においては、この様な判断が大切と思う。原点に立ちもどった感がする。私はこのような時、「お天道様が見ている」という言葉で表現しているのだが・・・。最近、お天道様も曇りがち?なのが気になる。

2025.1.17. 成田悠輔氏が

①経済学者の成田雄輔氏が昨今の経済に関する問題について、疑念(この国って、本当にヤバイんじゃない?)を表していた。詳細な理由は報道されていないので、以下は私の自論。

②氏の言いたいのは、税金や103万円の壁の議論が「表面的な薄っぺらい論争」に終始していて、税と政治のあるべき本当の姿の議論が「見事に」欠落していることだと思う。

③税は国民の所得の多い人(法人)から徴収して、所得の少ない人への再配分するという機能と、公的事業の運営のための費用のために徴収するものだということ。

④たとえば、玉木さんのいう178万円を逆算すると、最低賃金で1日8時間働いて222日分。これはパートではない。所得税を払う義務があり、その税金で社会は成り立っている。憲法は最低限度の生活を保障しているが、税のバランスが取れていない。

⑤根本的な改革の議論が無く、表面的な膏薬・絆創膏的な議論に陥っている。教育助成も国としての必要な教育の在り方を議論するのではなく、学費補助や教員給与の議論にとどまっている。この状態が続くなら、日本は本当にヤバイことになる。

2025.1.17. 直線とは

①今年に入ってから数と直線の関係を扱ってきたが、少しまとめてみたい。

②物理的には、直線は2点間の最短距離を表す線だが、アインシュタインが空間のゆがみを証明してから「宇宙の直径」という言葉が違和感なく使われるようになり、非ユークリッド幾何学の世界に入ってきた。

③数学的には、直線はユークリッド幾何学での「まっすぐに伸びた」無限に続く線である。数学的には「実数」と紐づけた「数直線」のとらえ方だと思う。原点と単位点を指定すれば、直線状の点と実数が対応すると「考えられる」。

④その際、われわれは「直線とは連続的なもの」という概念にとらわれる。しかし「数」は、自然数・整数・有理数・無理数と概念が拡張されてきて、無理数とは有理数でない「実数」と定義された。実数とは直線上で有理数で表されないすべての数とされる。

⑤ここまで理解された方は、「実数」がなんとなくわかったような気になっているだけ、という気持ちにならないであろうか。実数の中で有理数はほとんど少数派で、圧倒的に無理数が多い。にもかかわらず、われわれが知っている無理数はほとんど「無い」。「数学」とか「数直線」と言っても土台が揺らいでいるのではないか。

⑥「数とはなにか、何であるべきか(デデキント)」の言葉。そんなことを考えるのが「数学者」なのかもしれない。初夢ならぬ初妄想でした。

2025.1.11. 99.98%

①お正月番組?を見ていたら、99.98%の光を吸収する「究極の黒」のシートが話題になっていた。世界記録だそうである。理論的には99.996%まで可能だというが・・・

②この欄でも何回か触れたが、例えば「赤い色」とはその波長の光を反射するものを「赤」と表現しているので、「黒」とはすべての波長の光を吸収するシートということ。この例でいえば0.02%、つまり、2/10000の光しか反射していないので「見える」という表現は適さない。番組ではそのシートをペンライトで「照らしても」光が吸収されるだけ。

③作り方は、もともと「黒い」物質の表面加工にあるという。電子顕微鏡レベルで「針のむしろ」状態を作るのだそうだ。当たった光は奥へ奥へと反射され消えてゆく。シートの表面に向かっての反射光を極力減らすことに成功したのだという。

④光が乱反射して散乱するのが「白」で、百合の花や白い雲はこの理由によるのだが、真逆の黒を色としてではなく光の反射量でとらえているところが面白いと思う。確かに、高倍率の顕微鏡で物質を覗くと、白黒の世界で「色は消える」。

⑤今年に入ってから、「数」の面白さを扱っているが、小さく小さく見ていくと「色が消える」というか「数」の性格が無くなっていくような気がして、逆にどのような性質が隠されているか興味深い。

2025.1.9. 連続ということ

①「時の流れ」というように、時間は流れゆくもので遡ることは出来ない。このテーマは文学のみならず科学でも扱われ、SFというジャンルが確立されるほどである。数学では「座標」として時間軸をとって、さまざまな「量の変化」をグラフで表す。速度のみならず時間に対応して変化するものが対象になる。

②しかし、「観測」は連続的にとらえられているものではなく、断続的に観測されたものをあたかも「連続」しているように表現しているに過ぎない。棒グラフを細かくしているに過ぎない。一方、座標軸についてはあまり疑問を挟む人はいない。直線は連続しているのだろうか。
「2直線の交点を求めよ」という問題は数学ではあたりまえであるが、本当に「交点はあるの?」という疑問には応えていない。

③数学的な視点に立てば、座標は「原点」と「単位点」を指定して、その他の数値を比例配分しているに過ぎない。一方、「数」は自然数・整数・有理数(分数)・無理数と定義されてきたが、無理数は「有理数でない数」と定義され、直線上の「穴を埋めるための数」となっている。

④そのため、「実数の連続性」というテーマが生じるが、直線が「つながっている」という理解では数学としてはなはだ心もとない。微分・積分の時代は「つながっている」で済ませていたが、「連続性」の数学的解釈が必要になり「解析学」に発展した。

⑤この経過を数学では「極限」という概念で乗り越えたが、この概念を理解できるかどうかが勝負。精神年齢では18才以上くらいと言われている。高校で数学がきらいになった、数学が好きで数学科に進学したけれど・・・という現象が起こる。

⑥何とか、理解して欲しいと思い、この欄でも取り上げるように心がけているが、むづかしい。頑張ります。

2025.1.3. 数学の面白さ

①お正月に親戚の娘が、「数学の面白さ」について聞いてきた。本人はあまり好きではないようだ。「好きにならない方が幸せかもね」と答えて、私のHPを紹介しておいた。

②歴史に興味を持つ子や生き物が好きな子がいて、それを趣味や仕事に生かしている人は多い。数学はその点好きになってもらえない確率が高い。

③日本の初等教育では、親が「勉強はどれも大切だから」と言って、全般的に平均的に学習するのが良い、とされている。苦手なものを強いられれば嫌いにもなるだろう。でも、そんなことを言っていても解決にはならない。何か良い例は無いかと考えていたら、眠れなくなった。

④「長さ」って何だろう。古くは王様の足の長さ??近代では地球の子午線の4万分の1??。現代では特定の光の周期の??万倍という。これは自然科学のお話。数学では直線を引いて、どこかに「O(原点)」と書き、原点と異なる点を「E(単位点)」と表記すれば「1の長さ」を決めたことになる。すべての実数が直線状に割り当てられる。

⑤むかし、生徒の作図でx軸とy軸を「適当に」表記したものがあった。作図したのはいいが最初に書いた「O」と「1」の位置が適当でないので、座標軸を書き直したようだ。もちろん「正解」。直線や座標の概念を熟知している生徒であった。

⑥問題を解決するために、「手段」を考えるようになれば、数学は「面白い」。
でも、それは難しい。そこに気づいたらこんな面白いものは無い。
以上、今年のお正月の宿題、おわり。2025.1.3. 午前1:06。

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